今年、創刊70 周年を迎えたインテルニマガジン主催のイベント「CROSSVISION」において、千年に及ぶ日本の伝統工芸の歴史を次の千年に繋ぐ、「過去から未来へ」、「伝統と革新」を交差するインスタレーションのキュレーションを行った。日本のものづくりの未来と、長い年月をかけて高い完成度に達した職人技の時事性について考える本展は、日本の2つの産地の職人達の技術と創造性を結集させ、途切れることなく日本に続く千年の歴史を持つ作品を紹介。「古来、職人達が作り出した製品の中に、現代の技術でつくられた多くの高品質なものの基礎を見出すことができる。過去から未来へ、今、私たちは伝統工芸の背後にある技術やアイデアから何をどのように、新しい世代に伝えることができるかを考えることが求められている」と喜多は提唱する。ミラノ大学回廊では、拡大したイメージと共に、実物の作品や喜多が備前焼と大館曲げわっぱを使って新しくデザインした照明器具「BIZEN ODATE」が展示された。
備前焼は人間国宝である伊勢崎淳氏、岡山県重要無形文化財備前焼保持者の島村光氏、隠崎隆一氏をはじめ、伊勢崎晃一郎氏、馬場隆志氏、中本研之氏、森大雅氏、森一朗氏、藤田祥氏、石田和也氏
大館曲げわっぱは、柴田 昌正氏、栗盛 俊二氏、伊藤 朋子氏、仲澤 恵梨氏、成田 敏美氏が共に参加
半世紀以上に渡り、伝統工芸に向き合う喜多は、自然から生まれた素材で製作され、生産から消費のプロセスまでエコである伝統工芸は、古いものとして認識するのではなくエコフレンドリーなマテリアルとして、もう一度新しく暮らしの中で使える素材だと考えている。
会場であるミラノ大学回廊
喜多によるスケッチ
インテルニマガジン広告ページ
喜多によるBIZEN ODATE LAMP
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